房総里見氏の歴史

 里見氏は、清和天皇から始まる源氏の新田氏一族から分家し、里見氏の祖は、里見義俊で上野国碓氷郡里見郷(群馬県高崎市榛名)を拠点に長い間活動していました。
 そして、里見一族が全国各地に広がり、里見義実が安房白浜に進出したことが、房総里見氏の始まりです。
 その後、安房国や上総国の覇権をめぐって戦国乱世をくぐり抜け、第6代義堯は、子息義弘とともに里見氏の全盛期を築きあげました。
 第9代義康の時代、関ヶ原の戦いで徳川方にあって下野宇都宮に出陣し、常陸国鹿島郡(茨城県)3万石を加増され、安房と合わせて12万石の大名となり、関東では、最大の外様大名に成長しました。
 また、義実の時代から里見氏は、里見水軍として東京湾の制海権で争っていました。
 義康の死後、第10代忠義の代で徳川の重臣・大久保忠隣の孫娘を室に迎えたが、忠隣の失脚で伯耆国(鳥取県倉吉市)に配流され、これにより170年間の里見氏の歴史は終わりました。

房総里見氏系図
①里見義実(よしざね)ー②成義(しげよし)-③義通(よしみち)ー④義豊(よしとよ)
                       ー⑤義堯(よしたか)-⑥義弘(よしひろ)ー⑦梅王丸(うめおうまる)ー⑧義頼(よしより)-⑨義康(よしやす)-⑩忠義(ただよし)
杖珠院(じょうじゅいん)・南房総市白浜町
白浜城の東にある曹洞宗の寺。
前期里見氏(義実ー成義ー義通ー義豊)の菩提寺・寺領20石
里見義実の供養塔
(杖珠院内)
延命寺(えんめいじ)南房総市旧三芳村
後期里見氏(実堯ー義堯ー義弘ー義頼ー義康ー忠義)の菩提寺・寺領218石
里見実堯ー里見義堯ー里見義弘の墓
(延命寺内
犬掛古戦場(いぬかけ)南房総市旧富山町。天文の乱で上総に追われていた義豊が再び安房へ進入、この犬掛の地で義堯軍と戦ったが戦死する。 里見義通・義豊の墓
犬掛古戦場の山裾にある。
光巌寺(こうごんじ)南房総市旧富浦町
里見義頼の菩提寺(曹洞宗)
里見氏から60石の寺領を寄進された。
里見義頼の墓
(光巌寺内)
慈恩院(じおんいん)・館山市上真倉
里見義康の菩提寺(曹洞宗)
里見氏から15石の寺領を寄進された。
里見義康の墓
(慈恩院内)
       館山城(たてやまじょう)
       ・館山市館山
       里見義康・忠義の居城
 高之島の湊を中心に城下町を整備した
 のが、現在の館山市の起源になる。
     鶴谷八幡宮(つるがやはちまんぐう)      ・館山市八幡
義通以降歴代の里見家当主が当社の修造を行っている。安房国の総社
那古寺(なごじ)・館山市那古
鶴谷八幡宮の別当
那古寺五輪塔 里見義通が梵鐘を再鋳)
(那古寺内)
水神森の里見義豊の供養塔
福生寺(ふくしょうじ)・館山市古茂口
里見義豊の妻が開祖
福生寺本堂(曹洞宗)
里見氏から2石の寺領を寄進された。
里見義豊の妻の供養塔
(福生寺内)
水神森(すいじんのもり)・里見義堯に追われ自害し、家臣が首を埋めたという伝説がある。(稲地区)
源慶院(げんけいいん)・館山市安布里
里見義弘の長女が開祖
源慶院本堂(曹洞宗)
里見氏から25石の寺領を寄進された。
里見義弘の長女佐与姫の墓
(源慶院内)
石堂寺 (南房総市旧丸山町)
天台宗の寺。
丸氏を中心に信仰される寺
石堂寺の多宝塔
義堯が滅ばした義豊らの供養のため建立
日運寺 (南房総市旧丸山町)日蓮宗
正木時通(兄)・頼忠(弟)の墓
里見の家臣・勝浦正木氏
頼忠の娘は、お万の方。
小松寺埋蔵金伝説・ (南房総市千倉町)
北方の高代の高地に稲村城から運び出され
た里見家の財宝が隠されたという伝説。

小田原の北条軍が久留里城を攻めた際、義堯が観音像を背負って戦ったときに、敵陣の矢は一本も当たらず、北条軍は敗走しました。しかし、義堯の背中の観音像には矢が刺さっていました。「おお、加勢してくださった」。
それ以来。加勢観音と呼ばれています。




正源寺(君津市久留里)
浄土宗の寺
正源寺本堂
里見義堯の母の菩提寺
加勢観音(正源寺内)
里見義堯の守護仏
里見氏ゆかりの寺・宝林寺(市原市朝生原)・養老渓谷
曹洞宗の寺
里見種姫の位牌

里見義堯の長女・種姫の墓
(宝林寺内)
種姫は、南総里見八犬伝の伏姫のモデルといわれている。
久留里城(里見義堯の居城)
里見忠義の墓所のある大岳院
(だいがくいん)・鳥取県・倉吉市
里見安房守忠義    堀江能登守頼忠
大岳院
忠義と頼忠の墓
大岳院
忠義の最後の屋敷跡
倉吉市関金町(山郷神社)
総本山金剛峯寺(こんごうぶじ) 
和歌山県・高野山
奥方(東丸様)・御息女・里見忠義公
の供養塔
和歌山県・高野山・奥の院
高野山墓参ツアー・房総里見会
高野山・宿坊・西門院
(H23・6・19)
高野山・奥の院忠義の供養塔
里見忠義の供養塔は、妻・東丸様建立
(H23・6・19・参拝)
・八犬伝のゆかりの地
江戸時代に曲亭馬琴が28年間もの歳月をついやし書き上げた伝奇小説「南総里見八犬伝」は、この房総里見氏をモデルにしたものである。   
伏姫と八房
場所:滝田城跡
狸と八房
場所:犬掛古戦場
伏姫と八房
場所:JR岩井駅前広場
伏姫の籠穴(富山)
南房総市旧富山町

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