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ひじきのお話

読んでね 店主 うんちく混じりですが、
からだに良いお話を綴っています。
『ひじき』の魅力を再発見していただければ…
と思っています。


 ψψ ひじきとは・・・

写真1 ヒバマタ目・ホンダワラ科の海藻で、生のひじきは黄褐色なので褐藻類に分類されます。

岩場に生育し、体長は40cm〜1mくらいにまで成長します。
体は茎と葉からなる一年生ですが、根は糸状で5〜8年生き続ける多年生です。

 ψψ ひじきの種類

写真2 代表的なものは、
 『 芽ひじき 』 ・・・葉の部分
           (別名: 米ひじき、姫ひじき)
 『 長ひじき 』 ・・・茎の部分
           (別名: 茎ひじき、糸ひじき)

一本の原藻から採れる割合は、
芽ひじきが約40%、長ひじきが約60%です。

 ψψ 芽ひじき

写真3 芽ひじきには、
先端の芽(葉の部分)だけを摘んだものと、
茎以外の部分をまとめて刻んだものがあります。

口当たりの良い食感なので、サラダや混ぜご飯、炊き込みご飯に最適です。
(炒め物にも使われます)

 ψψ 長ひじき

写真4 長ひじきは、
一般的には茎の部分を指しますが、
商品によっては枝が加わるものもあるようです。

太くて長めで、もどした時に歯ごたえのよいものが良品とされています。

芽ひじきより歯ごたえがよいので、炒め物や煮物に最適です。

 ψψ ひじきの生態

写真5 生時には、黄褐色〜濃い緑がかった褐色をしていて、採取は早春の解禁時に行われます。
最初に軸となる芯が1本出て、次にそこから枝状に葉が分かれて伸びてゆく頃です。
この旬の時期を過ぎると、葉に丸みを帯びた気泡ができ、味の方も低下してきます。
また、その頃には他の海藻類も成長が活発になるため、海苔や藻などが付着しやすくなります。
そして、さらに時期を過ぎると、根元だけが残って他はなくなってしまいます。

 ψψ 国産ひじきの産地

写真6 国内の主な産地は、
千葉県・三重県・和歌山県・長崎県・熊本県などです。
そのうち、
千葉・三重・長崎の3県で採取したものが
国内収穫量全体の約65%を占めています。

 ψψ 国産と輸入品の違い

写真7 国産ひじきが100%天然物であるのに対して、輸入品には一部天然物もありますが、 ほとんどが養殖物であることが大きな違いと言えます。
天然物と養殖物では、
生育環境・採取時期・加工技術の違いから、 身詰まり・食感・味・香りに品質の違いが表れます。
現在国内で流通しているひじきは、約5割が韓国産で占められ、
残りの約3割が中国産、国内産はわずか2割となっています。

 ψψ 優れた栄養成分

写真8 エネルギーとしてはほとんど吸収されないほど低カロリーで、 多くのミネラルを含みアルカリ度が高く、中でもカルシウム・鉄・食物繊維が特に多い食品です。
飽食や動物性食品過多、加工度の高い即品が普及する現代の食生活には、薬効の高い食品といえるでしょう。

   * カルシウム ・・・ 牛乳の 約13倍
   * 鉄分 ・・・  ほうれん草の 約15倍
            レバー(鶏)の 約 6倍
   * 食物繊維 ・・・  ごぼうの 約 7倍

 ψψ 栄養成分の効用

写真9 【カルシウム】
骨や歯を作ると共に、骨からカルシウムが溶け出すのを抑制したり、 新しい骨の形成を助けるホルモンの分泌を促進させます。
また、高血圧・動脈硬化の予防や、ストレス・イライラ防止の効果もあります。

【鉄分】
血液中のヘモグロビンを増やして貧血を予防します。 鉄分の不足は冷え性・肩や首筋のこりの原因にもなります。

【食物繊維】
〔水溶性食物繊維〕
血糖値の抑制やコレステロールを低下させ、動脈硬化・胆石・糖尿病・高脂血症予防に役立ちます。
〔非水溶性食物繊維〕
主に、有害物質や腸壁に残ったかすを吸収することで自体の容積を増し、大腸を刺激して排便を促すので、 便秘・大腸癌・高血圧の予防につながります。

【その他の栄養素】
マグネシウムは、高血圧・動脈硬化・心疾患を予防し、 ナトリウム・カリウムは、むくみを防ぎ高血圧を予防します。

 ψψ ミネラルバランスの黄金比率

写真10 日本は火山列島で、土壌にはミネラル成分が少ないです。健康な身体の状態で重要なのは、ミネラルバランスです。

カルシウム:マグネシウム = 2:1
  (神経や筋肉をスムーズに動かす)
ナトリウム:カリウム = 1:1.15
  (全身の細胞の新陳代謝を担う)

これが、ミネラルバランスの黄金比率といわれています。
私たちに必要なミネラルが、バランスよく 豊富に含まれているということです。
ひじきを食べてアルカリ体質を維持しましょう。

 ψψ ひじきのもどし方

写真11 ひじきのもどし方は、加工状態にもよりますので、基本的には袋等の表示に従うとよいでしょう。
一般的には、
たっぷりの水にひじきを入れて浸けておき、つまんでみて ひじきに弾力があればもどっていますので、
上に浮いた汚れや底に沈んだ砂や汚れが混ざらないよう水を捨て、ザルに上げて、流水で洗って水気を切ります。
 (注意)
乾燥ひじきをもどすと、芽ひじきで7倍〜10倍、長ひじきで5〜6倍にも増えます。
水溶性の食物繊維であるアルギン酸を含んでいますので、戻しすぎてアルギン酸ばかりでなく、 鉄や色素などの成分が溶け出さないように注意してください。
早く戻したいときは、50℃までのお湯を使ってください。
お湯の温度が高すぎると栄養分が流出してしまいます。

 ψψ オススメの食材

ひじきの煮物 一緒に摂ることをオススメします。

 〔鉄分の吸収を良くする食材〕
   ・ 動物性たんぱく質
   ・ ビタミンC (果物、野菜類)
   ・ クエン酸

 〔カルシウムの吸収を良くする食材〕
   ・ 動物性たんぱく質
   ・ ビタミンD
   ・ (干ししいたけ、鰯、鮪、鮭などの魚類)

 〔油との相性が抜群なので〕
   ・ 煮物だけでなく、炒め物・揚げ物など
    幅広い料理方法でひじきをお楽しみいただけます。