帯広滞在記 2001 3日目

 2001.7.28(土)〜2001.7.30(月)

(右:花畑牧場,田中君の家の庭)

TOP  7.28  7.29

 雨の朝は気持ち良く 

 ドアをノックする音で飛び起きた。

 ドアを開けると,長女が立っている。

 だいぶ寝ていたらしく,子供達が先に起きて,部屋に遊びにきた。

 窓の外では静かに雨が振っている。

 いつになくゆっくりとした時間となった。

 自分の手を見ると,昨日のむくみがすっかり取れていた。

 泥の湯ように眠ったことに,実に疲れていたんだと実感した。

 朝食は,バードウォッチカフェの昨日と同じ席で,和定食を食べる。

 食後のコーヒーをすすりながら,目線を庭に置く。

 雨が静かに降り,楓の幹を雨水が伝う。

 ホテルの庭が実にしっとりとしている。

 午前10時少し前に清算をすませ,ベルボーイに見送られて外に出る。

 「なんてこったい!」, 真夏なのに吐く息が少しだけ白い。

 でも,昨日のお買い物「ラガーシャツ」を着込んだおかげで寒さは感じない。家内と子供達は「お揃いの白いウインドブレーカー」をはおり,寒さ対策は万全である。

 (なんか変だな,夏の旅行は暑さ対策のはず,ま,いいか。)

 実は僕は雨の日が好きで,子供の頃になぜか雨の日になると心が弾んだ思い出がある。

 今は「何もしないで外の景色を見ている」ことができる,「何もしなくても雨だから」,「外に行かなくても雨だから」,といって済ませてしまう。雨の日が本当に好きである。

 そんな訳で,雨はあまり苦にはならないが,行動半径が極端に狭くなるし,グリック王国の遊園地にも行けない。

 夕方の飛行機まで,時間を持て余しそうで少しだけつらい。

 六花亭でお買い物 

 お土産を買うために,お約束の六花亭本店に行く。

 去年はお買い回り中に「さくさくパイ」が売り切れとなったため,今年は,「さくさくパイ」を食べると,決めてきた。

 そこで,お土産の物色前に,限定商品の「さくさくパイ」を購入し,家族で仲良く分けて食べる。

 この「さくさくパイ」の賞味期限は,たしか3時間ほど,売り切れごめんの商品のため,絶対にお土産にならない。

 さくさくパイを賞味し,サービスのコーヒーを飲み,「浮世の義理」だてで,「六花亭のお菓子の土産」 大量地方発送を済ませ,いつものことだけど,3階のギャラリーで絵画展を鑑賞した。

 館山に「ザンボア」という喫茶店があって,1階がギャラリーになっており,丁度僕が長女くらいの頃,このギャラリーを頻繁に見に行った記憶がある。

 六花亭のギャラリーはそことは比べ物にならないほど良い施設だけど,なんとなく子供の頃が思い出され,大好きである。

 六花亭を出て,帯広駅前の「豚丼ぱんちょう」の前を通ると,「本日定休日」の看板が出ている。

 ふと,不安がよぎる。 昼食は「白樺」のジンギスカンと決めていたので,家内に「もしかして,この辺の飲食店は月曜定休日かな?,白樺も休みかも」と,話しかけたが,「大丈夫よ」の一言,「ま,白樺以外でも近くに大平原もあるし,ジンギスカンはOKさ。」と,おき楽に考え,ジンギスカンの「白樺」に向う。

 昼近くに,紫竹ガーデン前まできて,雨足が強くなったので,まっすぐに「白樺」に向うが,「白樺」は案の定,休み。

 気を取り直して「大平原」に向うが,ここも休み。 しかたなく,中札内村の繁華街へ向う。

 中札内村の繁華街で,食堂を物色しつつ,心に決めたところと違うとなかなかここと決められない。

 そんなこんなで,時間が過ぎるが,こんなことでメゲナイのが我が家のモットーである。

 家内がガーデニングコンテストの地図を取り出し,「そこ右」,「ここ左」,と中札内村の役場周辺を右に左に路地から路地へナビゲーションを開始,「個人部門」参加のガーデニングを見て回ることとなった。

 趣味の園芸に手馴れた家や,見るからに初心者といった家まで 7 件ほどを見て回る。

 我が家では,ガーデニングまではいかないけれど,家内が庭に草花を植えることが大好きで,人の家の庭を平気で見て回れる,こんな企画は本当に嬉しい。

 興味深く見て回ったところで,胃袋がガス欠,子供の「トーちゃん腹減った」コールが起た。

 道の駅中札内で,ガーデニングコンテストの投票用紙に記入しながら,不本意ながらドライブインの定食メニューで昼食を済ませた。

 三度目の正直の”花畑牧場”で,田中君を見ちゃった 

 昼食の後,ガーデニングコンテストの「農家部門」を探し,2件ほど見学しつつ, ”花畑牧場” に向う。

 花畑牧場は,1999.2000年と二年続けて入場できなかった。

 きっと縁がないと諦めていたが,今年こそはと向うこととした。

 牧場の駐車場に入ると,ここにも去年無かったお土産屋と,ジンギスカンハウスを兼ねた,店舗が出来ている。

 一昨年馬が放牧されていた場所は,大型車両の駐車場になっている。

 この売店で,入場券を購入し,いざ牧場へ入る。

 牧場の入り口,道路の真中辺に,足拭きマットが置いてある。注意書きに「感染防止のため足を拭いて入場してください」とある。

 家畜の感染症が騒がれ,どこかで感染症が広がったとのニュースを読んだ記憶がある。

 飼料が輸入になり,国内には久しく発生していない家畜の感染症が発生することもある。ここにも苦心の跡があるのだろう。

 入場後間もなく,ホースショーの時間となるため,林の中の馬場に進む。

 

 ホースショーの冒頭で,馬の蹄鉄を的に向けて投げ,一番近い人に記念品がもらえるとの,お客参加型のゲームがあって,子供達が参加,長女が見事記念品をゲットした。

 次に,ショーのホストが乗馬を希望する子供を募り,二女が大きな声で返事,馬上の人となった。

  長女がゲットした記念品は,「北海道らしい品物」とうことで「ニンジン」1本がプレゼントされたが,その記念品は,ホースショーの最後に馬の胃袋に消えていった。・・・・・・・

・・・・・・・めでたしめでたし (^o^)

 ホースショーが終わりドックショまでの間に,入場券とセットとなっているドリンク券で一休みする。

 喫茶コーナは田中さんの自宅と一緒になっていて,トイレを探して玄関前に回ると,ドアが開き,中から田中さんが顔を出した。

 僕,チョットミーハーだけど,「田中君を見ちゃった。(^○^)」。

 長女,割とクールに,「普通の親父だ  (ーー;) 」・・・・・・

・・・・・・・・以上感想でした(^o^)丿

 旅の終わりに 

 暗い空,夕暮れ間近の中札内村は,雨の気配を引きずっている。

 出発時間よりかなり早めに帯広空港に入った僕らは,早めの夕食を済ませ,飛行機の時間を待っていた。

 何気なく,外の景色を見た僕は,突然寂しさに襲われた。

 闇が迫る直前の薄暮時,暗い林の向うから,何かをつかみに来るような寂しさ,子供の頃夕暮れ時に感じたそんな感傷に突然襲われた。

 僕らを乗せた羽田行きの最終の JAS 便が,光の無い,真っ暗な大地を飛び立ち,照明光のあふれる羽田に下りた。

 飛行機の窓から景色を見渡し,僕は「北海道の大地が僕の心をつかみにきたとき,僕はその気配に恐怖したんだ。」と思った,まるで子供のように。

 中札内村の皆様へ お礼 

 8月25日(土)朝,家族で朝の散歩兼朝食から戻ると,長女宛に小包が届きました。

 夏の旅行で,中札内村のガーデニングコンテストに投票しました。

 このコンテテストに投票した人に,抽選で村の特産品のプレゼントがあったらしく,長女に冷凍の野菜セットが送られてきました。

 これには本当に感激しました。

 中身は,家族4人が一度に食べるにはチョット多いので,隣に住む伯母や近くに住む両親と分けました。

 その日の内に,「枝豆」を食べましが,とても味が良く 「中札内村は2度おいしい」と, とても豊かな気持ちになりました。

 このページに,お礼を記載させていただきます。

 ガーデニングコンテストの実行をされた皆さん,参加された皆さん,そして村の皆さん,大変良い物をお送りくださりありがとうございました。

 これからも,このようなコンテストを続けられ,皆様が益々ご活躍されますよう祈念もうしあげます。

7月29日に戻る

7月28日に戻る

トップに戻る