穴熊軒 TECKEL SPIRIT
...カミュとの出会い |
1999年春。 兄ちゃんが突然、「自分の犬が飼いたい」と言い出しました。 何故かと言うと、Y家ではずっと犬は飼い続けているけど、『家族の犬』で、外飼いをしていたのです。 でも、半年後に兄弟揃って家を出て犬を室内で飼える環境になる予定だったので。 「兄ちゃんが自分の犬を飼うなら、私も自分の犬が欲しい」 兄ちゃんに負けず劣らず、私も犬が大好きだったのですぐに答えました。 弟:「・・・で、何犬飼うの?」 兄:「ダックスフンド」 弟:「・・・え?」 兄「スタンダードダックスが飼いたい!」 弟:「・・・へぇ?」 「今流行ってるのはミニチュアなんだけど、そうじゃなくてスタンダードがいい」 そう言う兄ちゃんに、「はあ」とか「へえ」とかしか答えられない弟でした(笑) 図鑑で見て、ダックスフンドの存在は知ってはいましたが、『スタンダード』なんて全く知りませんでした。 99年というと、ミニチュアダックスのブーム最盛期でしたが、この辺りは田舎なのでそうそう飼っているお宅もありませんでしたし。 そもそも、実は私、ボーダーコリーに憧れていて、兄ちゃんがダックスと言い出さなかったらボーダーコリーを飼っていたかもしれないです(笑) 今になって兄ちゃんにそう言ったら、実は兄ちゃんもダックスでないならボーダーコリーと思っていたということが判明しました。 もう、ボーダーコリーと生活している自分なんて想像もつきませんがね。^^; まあそんなこんなで、兄ちゃんが中心となってダックスのブリーダーさんを探し始めました。 初夏。 雑誌を見て、3件のブリーダーさんを選び、その日は2つの犬舎の見学に行くことにしました。 3件全て東京のブリーダーさんでした。 この辺りの記憶が曖昧なのですが、何故かスタンダードのブリーダーさんを見つけることが出来ず、仕方がないのでミニチュアで・・・とミニチュアのブリーダーさんを訪問しました。 初めの1件をお邪魔した感想は、 「・・・・・・・・・」 何故か犬舎を出た後、2人して沈黙(笑) 可愛かったのですが、ミニチュアと生活をする自分がどうしても想像できなかったのです。 小さくて、よく吠えて、ちょこまかとまとわりつかれ・・・。^^; なんだかドッと疲れてしまい、正直『どこも同じじゃない?』と思い、『次に訪問するところで犬舎の見学は終わりにしよう』と二人の意見が見事に合致。 今思うと、なんて投げやりな2人でしょう。 都心の犬舎を見学した後、その後は何故か予定していた3件中、一番遠い犬舎を見学に行きました。 何というか、この辺りに既に偶然の中の必然を感じられずにはいられません。 重い体を引きずって(南房総から電車で行くにはちと遠いですね^^;)、テッケルユミさん宅を訪問しました。 リビングに通され、お話をしているうちに、 「スタンダードが欲しいの?うちにいるわよ」 とあっさり言われ、思わず二人して 「え?」 隣の部屋から通されたのは、スタンダードのブラック&タンで大きな女の子の『そら』ちゃんでした。 ゆったりと扉をすり抜けて、椅子に跳び乗った貫禄と言ったらもう! スタンダードを初めて見たあの時の感動は今でも忘れられません。 どっしりとしていて貫禄があって、物凄く存在感があるんです。 でもおっとりとして優しい雰囲気を持っていて。 「ミニチュアがいい?スタンダードがいい?」と聞く、大野さんに 「「スタンダードでっ!!」」 と2人で答えました。 兄ちゃんがブラタンの男の子を希望していたので、私はレッドの男の子を希望しました。 ブラタンがいいとかレッドがいいとかちっとも考えていなく、ただ兄ちゃんと違う毛色の子がいいなあと思っただけなんです。 もう何にも考えていなかったのですねー(笑) そして、犬を室内で飼える環境が整う、半年後に犬が欲しいとお願いして帰路につきました。 来る時の足取りの重さはドコへやら。 2人でスタンダード凄かったね!とウキウキ話しながら足取りも軽く南房総へ帰ったのです。 唯一の不安は、テッケルさんが半年後なんていう先の約束を覚えていてくれるかということでした。 でも、テッケルさんはちゃんと約束を覚えていてくださいました。 2001年の1月に、レッドの男の子が12月に生まれたと連絡をくださったのです。 残念ながら、ブラタンの男の子は生まれなかったとのこと。 2月20日にレッドの子を受け取りに、再び久我山まで行ってきました。 ミニチュア達と出迎えてくれた、今は亡き『ハニー』。カミュのおばあちゃんです。 穴熊団員、第1号。 カミュとの出会いです。 初めてカミュを見たときの感想はー・・・ ゴールデンの子犬?? でした(笑) だって、とても大きくて、ムッチリとしていたのです! 胴も短かったし!(当然なのですが) カミュ、なんと生後2ヶ月で既に5sもありました。 そんな子をバリケンに入れて、京葉線ホーム800mを歩くのはとても大変でした(笑) そして、降りる駅の2駅前になり、今まで眠っていたカミュが突然大騒ぎ。 これはマズイ!と席を立って廊下へ。 特急電車の廊下で必死に泣き止むようにあやしていたのを思い出します。 家に辿り着く頃には騒ぎ疲れたのか、サークルに入ってすぐ眠ってしまいました。 |
そうして、スタンダードダックスフンド カミュとの生活が始まりました。 |