照影の俳句




























              * 夏 の 俳 句 *




      初夏の風磯の香のして空青し

葉桜の木漏れ日の陰女坂

               見あげれば城の光りて躑躅萌ゆ

                       一病に一病重ね梅雨に入る

                  生かされて生きて今生桐の花



            八犬士の墓に供花あり著莪の花
              
      公園の裸婦像西日に艶増して

          生簀籠に鳥の群れたる夏の波

        鯱鉾の尾の反り具合ひ雲の峰

            大仏の半眼の先夏景色





コロナ禍で残る病の癒える夏

         段々と気温の上がり朱夏となる

               白牛の耳たぷたぷと牧の夏

                         呼び合ひて烏の夫婦屋根に夏

                 葉桜や木漏れ日揺れて影落とす

                   


  

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