2.削り節のできるまで


鰹節の製造工程は10以上におよび、完成まで半年近くかかります。また、そ の多くが手作業によるものです。
鰹節は、まさに手作りの味なのです。


鰹節の出来るまで

  1. 生切り・・水揚げされたかつおを開いて切ります。切り方によって本節と亀節になり ます。1尾を三枚おろしにした物が、亀節と呼ばれます。さらに、背側と腹側に 分けたものを、本節といいます。本節の腹の部分は、雌節、背の部分を雄節と区 別します。
  2. 籠立て・・身を籠に並べ煮熟の準備をします。
  3. 煮熟・・籠ごと釜で煮ます。亀節なら1時間、本節なら1時間半ぐらいでしょうか ?
  4. 放冷・・釜から取り出したら風通しのよい所におき、身を引き締めます。
  5. 骨抜き・・骨やうろこ汚れなどを除去します。
  6. 焙乾・・いぶす作業です。内部の水分を蒸発させ、腐りにくくします。1番火と呼 ばれる最初の焙乾のあとだけ、整形が行われます。
  7. あん蒸・・焙乾のあと、水分を表面に拡散させる作業です。亀節なら6〜8回、本節 なら10〜15回焙乾とあん蒸がくりかえされます。ここでできたのが荒節です 。
  8. 日乾、カビ付け・・荒節は削りの作業の後、日乾とかびつけをくりかえし、通常4回目まで行 います。

かつを節の脂肪含有量

節にするかつをは、脂がのり過ぎても少なすぎてもよくありません。多いと「 油節」ができやすく、にごっただしになります。少ないと粘りやつやにかけます 。脂肪含有量は、1〜2%が適当で、それには、4〜7月に取れたかつおがよく 、これでできた節を、「春節」といいます。


いぶすことでもたされる効用

かつをを煮熟後くりかえされる「焙乾」には大きな意味があります。「一番火 」「二番火」の頃はネトと言われる雑菌の集落の発生を防ぎ、独特の香りを生成 します。次に、燻煙中のフェノール類物質が節の油の酸化を防ぎます。魚肉は酸 化が早く油焼けを起しやすいのです。


重要なカビ付け作業

カビは、「焙乾」では取り除けない節の水分を吸い出させるために行われます 。また、カビの菌糸は脂肪分を分解する酵素により中性脂肪を分解し、だしの透 明度を高めます。


鰹節の保存

節のまま保存するのに一番注意しなければならないのは、一般のカビです。温 度が25〜30度、湿度が80%を超えるとカビは急速に繁殖してきます。また 害虫も問題です。保存はラップして冷蔵庫に保存するのがもっとも好ましいと思 います。
削り節の場合も、袋に入れて密封してから冷蔵庫で保存して下さい。


鰹節のだし

一番だし
    方法 鰹節 特徴
水出し法 昆布を一晩つけておいた水を使います 雄節 上品な味で、すまし汁向き
煮出し法 昆布を水に入れて火にかけます。 枯れ節 水出しだとあっさりし過ぎるときに
用いられます
煮炊き用 昆布を水に入れて火にかけます。 荒節 こくがあり色を淡く仕上げる事が出来る

二番だし・・一番だしをとった後の昆布と鰹節を使って取るだしです。材料に 残ったうまみを時間をかけて煮ることでゆっくりと引き出します。味を濃くし上 げたい椀ものや煮物、味噌汁などに向きます。
二番だしは、一番だしをとった後の昆布とかつおを水から火にかけ、弱火で煮 ること、追いがつをを加えるのは、調理の際、醤油、みりん、酒などほかの調味 料が加わるからです。


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