「菜の花」のいろは

町のあちこちで黄色いじゅうたんを見かけます。そう、「菜の花」です。
でも見る菜の花と食べる菜の花って同じなのかな・・・。
そこで安房農業改良普及センター 野菜科 上席改良普及員 野村忍さんにうかがいました。

*見る菜の花として栽培している場所は限られています。
館山市では、国道127号線(バイパス)の中央分離帯などで見られます。
また、観光施設の周囲で栽培がされていますが、品種も同じものが多くの場合使われています。
館山市内の水田や畑で黄色の花が咲いているのは、食用に栽培されて、
収穫が終わったものが咲いていることが多いと思います。
そのため、切り花用との比較で答えています。

Q1.見る菜の花と食べる菜花って同じなの、ちがうの?種類はたくさんあるの?
答 同じですが、用途に合わせ切り花用と食用に品種が別れています。
また、両方の用途に使える兼用種もあります。品種はそれぞれたくさんあります。
切り花用はあまり茎が太くなく、枝分かれせず、伸びやすい品種。
食用は良く育ち、枝分かれもよく、収量の多い品種です。

Q2.アブラ菜と菜の花は同じなの、ちがうの?
千葉動物公園では「ハナナ」と書いてあったけど同じですか?
答 さまざまな呼び方がありますが同じです。
アブラナを漢字で書くと油菜となるように、種子から油を絞ることができます(菜種油)。
そんなことからアブラナの呼び方もありますが、この場合は菜種をさしていることが多いようです。
ハナナも呼び方の一つで、「ハナナ(花菜)」は一般的に花用で、
「ナバナ(菜花)」は野菜用の呼び方になっています。

Q3.アブラナ科の仲間ってどんな特徴があるの?他にはどんな仲間があるの?
答  アブラナ科の仲間は世界に3000種もあります。
共通した特徴は、花弁(花びら)が4枚で、その並び方が十文字になっていることです。
このことから別名「十字科」とも呼ばれています。
野菜の仲間が多く、大根、白菜、小松菜、ブロッコリーなど。
わさびやクレソン、花のストックも同じアブラナ科の作物です。

Q4.見る菜の花はいつごろ植えてどう育つの?
答 9月ごろに種子を畑などにまき育てると早咲きの品種では12月頃から花が咲きます。

 

Q5.食べる菜の花はいつごろ植えてどう育てるの?
育てる時にはどんなことが苦労なの?
答 食べる菜の花は、8月下旬から11月の間に
畑や稲の刈り取りの終わった水田に、
肥料などをやり土を耕してから
種をまく場所(うね)を作り直接種をまきます。
早いものでは、種をまいてから2ヶ月くらいで
つぼみが出てきて収穫できます。
苦労1 種をまく準備期間中に雨がたくさん降ると、
ぬかるんでうねが作れなくて、
種をまく時期が遅れてしまうことがある。
苦労2 病気や害虫がつきやすいので、 管理に
気をつかう。 食用ナバナは、収穫が始まると
農薬を使っての防除ができない。
(正確には収穫の1週間前から)
苦労3 収穫が始まるのは11月頃からで、1〜3月に
最もたくさん出荷するため寒いなかでの仕事になる。
苦労4 出荷は四角の束に束ねて20束を一箱に入れ
出荷しているが、一箱作るのに1〜2時間もかかる。

Q6.食べる菜花どこを食べるの?
答 花の咲く前のつぼみと葉・茎(一般的にはつぼみから10cmくらい)を食べます。

Q7.館山では何軒くらいの農家がどのくらいの面 積で作っているの?
特に栽培がさかんな地区がありますか?
(1)食べる菜花
170戸の農家が20ヘクタールで約3万箱を出荷しています。
(2)見る菜の花
あまり作ってはいません。 切り花用もあまり作っていません。
(3) さかんな地区
市内全域で栽培されていますが、なかでも那古地区がさかんです。

Q8.地元で消費されるの、それとも遠くへ出荷されるの?
答 地元の市場や直売所でも売られ消費されますが、大部分は京浜地区の市場へ出荷されます。
また、そこから関東・東北地方へも売られます。

Q9.菜花はいつごろから館山で栽培されるようになったの?
答 歴史は古く、江戸時代といわれています。
当時は切り花として館山から江戸へ船で積み出されていたといいます。
食用として歴史は、昭和30年代からになりますが、
面積が増えてきたのは昭和50年代になってからです。

Q10.館山の菜花の良いところはありますか?
答 館山だけということはありません。作り方などは安房郡市で統一されています。

Q11.菜花の食べ方を教えてください。
おひたし、からし和え、汁物の具、その他の料理はこちらをどうぞ。

Q12.とっておきの菜花の話なんてあったら教えてください。
答 安房地域から出荷される食用ナバナは、
東京都中央卸売市場へ入荷する食用ナバナの50%を超え、日本一の産地となっています。

 

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